エアコン効き不良修理 多気郡明和町

HA25S アルト

スズキのアルト【HA25S】のエアコン修理のご紹介をさせていただきます。冷えが悪く、他店でエアコンガスを補充したが冷え具合は改善されず、コンプレッサーの不良だと言われたため中古部品をオーナー様がご準備の上、当店に部品持ち込み修理のご依頼をいただきました。そのため当店では事前に故障診断を行っておらず、本当に原因がコンプレッサーなのかどうかわからないので交換しても直らない可能性もあるということを事前にご説明させていただいた上での作業となります。

まずは現状を確認します。風量最大、最強冷にしてしばらく放置しましたがこのくらいの温度までしか下がりませんでした。この日は外気温が30度越えでしたので全然涼しく感じません。何かしらの不具合がおこっているのは間違いないようです。

フロントバンパーを取り外し、エアコンコンプレッサーの取り換えにとりかかります。

エアコンの配管を取り外す前にエアコンガスを抜き取る必要があります。R134aというガスは地球温暖化ガスですので大気放出は厳禁です。

抜き取ったガス量は驚きの640gです。規定量が320gですので2倍の量です。エアコンの効きが悪いためエアコンガスを補充してもらったが変わらなかったということをオーナー様がおっしゃっていましたが、エアコンガスの量が少なくても効きが悪くなり、多すぎても効きは悪くなります。そして少ないより入れすぎのほうがエアコンサイクルには悪影響です。構造上、エアコンガスが今現在どれくらい入っているのかを調べる方法は、抜き取ったガスの量をはかるしかありません。そのため安易に追加補充するとこのように入れすぎてしまうという結果にもなりますので、当店では追加補充は一切行っておりません。

コンプレッサーのベルトを取り外し、コンプレッサー本体を取り外します。

こちらが取り換えする中古部品のコンプレッサーです。

中古部品ですのでコンプレッサーオイルが抜かれているとの注意書きが同梱されておりました。

新品時のコンプレッサーオイルの量、取り外したコンプレッサーから抜き取ったオイルの量を参考に、注入するオイルの量を決め注入します。

コンプレッサーの取り換えが完了しました。

コンプレッサー交換時にはレシーバーのドライヤーキット、エキスパンションバルブの同時交換もおすすめさせていただいており、こちらは追加で交換させていただきました。

新品のドライヤーキットとエキスパンションバルブです。

ドライヤーキットはこのように黒く汚れていました。

コンデンサーとラジエターの隙間にゴミが詰まっておりましたので清掃します。

汚れが付着していると電動ファンの空気の流れが悪くなり冷え具合にも影響がでます。

エキスパンションバルブはエンジンルームから交換が可能です。

新しいものを取付していきます。

部品の交換が終わったら、配管内の真空引きを行いエアコンガスを充填します。

規定量は320gです。

フロントバンパーを取付し作業完了です。

肝心な効き具合は改善されました。今回のように故障診断を行っていないなかでの修理は直るかどうか不安でしたが、直って一安心です。エアコンの不良には部品の不良やエアコンガスの漏れなど様々な原因が考えられます。正確に診断をしないときちんと直らなかったり、交換しなくても良いところまで交換してしまう恐れがありますので、是非事前の診断をおすすめさせていただいております。