多気郡明和町 ファンモーター交換

K12マーチ

遠出をしていた際、渋滞で停車するとメーター内の赤い水温ランプが点灯したとのことで入庫した日産マーチです。

メーター内にある2つの水温表示ランプですが、エンジンの冷却水の水温が低いときは緑色のほうが点灯し、水温が適温になると両方点灯しない状態になります。そこから、何らかの原因で水温が上がっていってしまうと赤色のランプが点灯します。

まずは症状の確認をします。ボンネットを開けエンジンルームを覗いてみると、ラジエター付近にラジエタークーラントが漏れて蒸発したような跡がありました。水温が高くなりオーバーヒート状態になり噴出した可能性がありそうです。お客様からの申し出と相違ない状態といえます。

スキャンツールのデーターモニター機能を使用して水温をリアルタイムで監視しながら本当にオーバーヒートするのかを見ていきます。

データモニターを見ていると通常ならば100度にいくまでにラジエターファンが回り水温が上がりすぎないようにするのですが、ラジエターファンが回る気配もなく、水温はどんどん上昇を続けてしまいました。

電動ファンが回らない原因はモーター本体の不良、駆動電源の問題などいくつかの要因がありますので、点検を行っていきます。

まずはファンモーター本体の点検から行おうと思い、モーターをドライバーでコンコンと叩き衝撃を与えてみると、ファンモーターが弱弱しくではありますが回転を始めました。これでモーターの不良が確定しました。回らなければいけない時に回ることができない状態です。

原因がわかれば早速修理にとりかかります。お客様とご相談の結果、主原因であるファンモーターの交換をはじめ、オーバーヒートさせてしまったことによるラジエターのアッパータンクからの漏れ、サーモスタットなどの交換を行うことになりました。

ラジエターを取り外すためにはフロントバンパーの取り外しを行います。こちらのマーチはラジエターの取り外しが少し手間がかかる構造です。

まずはドレンコックからラジエタークーラントを抜き取ります。

上のホースと、下のホース、ATFクーラーラインのホースを取り外していきます。

マーチのラジエター交換は初めての作業だったため少し手間取りました。

オーバーヒートさせたことで負荷がかかってしまったラジエターホースも交換を行いました。

サーモスタットも念のため交換をおすすめさせていただきました。

アッパーホース、ロアーホースともに交換。

ラジエターファンシュラウドを取り外し、ファンブレード、ファンモーターを降り外ししていきます。

諸悪の根源であるラジエターファンモーターです。このモーターでファンブレードを回転させています。

ラジエターは社外品の新品部品をチョイスしました。中古部品より高くはなりますが、純正品の新品よりお安く、なおかつ1年間の保証もついてきますので安心です。

新品ラジエターに交換できたら、取り外した部品を元に戻していきます。

交換が終わればラジエタークーラントを注入し、エア抜きを行います。

もう一度スキャンツールのデータモニターで水温を確認します。

ファンモーター交換後はしっかりと回るべきタイミングで回るようになりました。

水温が高くなればモーターが回り水温を下げ、また水温があがってきたらモーターが回り水温を下げという動作を繰り返しながら、水温は安定するようになりました。この流れが確認できたら修理は完了です。今回はラジエターを社外品を使用することで純正品を使用するより安価で修理することができました。お客様のご要望に応じてさまざまなご提案をさせていただきながら、作業内容を決めていきます。伊勢市、松阪市、多気郡明和町でオーバーヒートの修理ならTSオートサービスにおまかせください。