ホイール・点検・修理 明和町
ホンダ ライフ【JB5】のハブボルト(ホイールボルト)の交換作業事例のご紹介です。お客様がご自身でタイヤの交換作業中にホイールナットの締まり具合に違和感を感じ、確認してみたところハブボルトのネジ山が痛んでしまっていたとのことでした。
交換するのはフロントのハブボルトです。
4本のボルトのうち1本のネジ山が完全になくなってしまっていました。
ハブボルトは裏側から圧入されているだけの構造ですので、表から叩いて抜き取り、裏側から再度圧入するだけですが、今回のライフのように一部のホンダ車ではハブボルトの裏側にスペースがなく、ボルトがそのままでは抜けない構造になっています。
そのためハブボルトが取付されているハブを取り外し、取り外したハブからボルトを交換しなくてはいけないという遠回りな作業が必要になります。ハブも圧入されていますのでスライドハンマーで引っ張り出します。
ハブが抜けました。この状態にならないとハブボルトが交換できません。
ハブからボルトを抜き取ります。傷んだものだけではなくすべて打ち換えを行います。
新しいハブボルトに打ち換えしました。
ハブはベアリングに圧入されているため、抜き取る際にベアリングのインナーレースがくっついて抜けてきてしまいます。再度ベアリングに圧入するためにはインナーレースを取り外す必要があります。取り外し方は様々方法がありますが、今回は削って叩き割りました。
ナックルに残っているインナーレースの外れてしまったハブベアリングも取り外していきます。
プレスを使用して取り外していきます。
取り外したハブベアリングです。
新しいハブベアリングをナックルに打ち込みます。
今度はハブベアリングにハブを打ち込んでいきます。
あとは元通りに組み付けていきます。
ナックルを外していますので最後にサイドスリップの調整を行って作業完了です。以上のように一部のホンダ車ではハブボルトの交換が簡単にできない場合があります。ハブボルト自体は数百円ですが、ベアリングや工賃などで数万円の費用が発生してしまいます。交換したい部品の値段に対してその他の費用が高額になってしまいお客様に怒られてしまいそうですが、上記のように作業手順によるものだとご理解いただけると幸いです。