多気郡明和町 自動車修理 整備工場

MC22S ワゴンR

スズキ ワゴンR【MC22S】 キーを回してもエンジンがかからないという症状で入庫しました。少し前からエンジンがかかったり、かからなかったりという症状が出ており、ついに完全にかからなくなってしまったということです。入庫後の点検で、キーを回してもセルモーターが回る音がしませんでしたのでセルモーター不良を疑いました。

セルモーター不良を疑ってはいますが、セルモーターが回らない原因として他にも考えられる要因がありますので、それらの点検も行うことで故障原因をしぼりこんでいきます。

まずはバッテリーの点検から行います。バッテリー電圧・性能をテストします。特に問題ありませんでした。端子の緩みもありません。スターターリレーやイグニッションスイッチなども点検を行いましたが特に問題ありませんでしたので、セルモーター本体の故障に断定し交換を行うことにします。

セルモーターの取付ボルトは上下2か所のみですが、上下で取付ボルトの差し込み方向が逆の為、上のボルトはエンジンルーム上部から、下のボルトは車体下部より取り外す必要があります。

エアクリーナーボックスやチャコールキャニスターなどの邪魔になるものを取り外していきます。

トランスミッション上部よりホースや配管の隙間をくぐりぬけ取付ボルトにアクセスします。

少々狭いですが、最適な工具を選んでボルトを取り外していきます。

上のボルトが外れたら今度は下のボルトを外すためにお車をリフトアップします。

セルモーターは右側ドライブシャフト上部に取付られています。

接続されている配線を取り外していますが、バッテリーからの電源線がつながっているため、バッテリーのマイナス端子を外しておき、電気が流れない状態にしておかないとショートさせてしまう恐れがあります。

下側の取付ボルトを取り外していきます。

ボルト2本と配線を外したらあとは抜き取っていきます。

セルモーターの取り外しが完了しました。

今回は動作確認済みの中古パーツを使用して修理を行います。長期間の製品保証はありませんが、中古パーツならではの安価なお値段で、修理費用をおさえることが可能です。

あとは新しいセルモーターを取付し、外した部品を元通りにしていきます。

部品を組み付けしていた際に気になった、ラジエター液のサブタンクです。液量が減っていたため補充を行いましたが、みるみるうちに液面が下がっていきます。

傾けてみると小さな亀裂が入っているようでラジエタークーラントが漏れてきました。このままではいけませんので、急遽追加でサブタンクの交換も行うことになりました。

サブタンクを新品に交換しラジエター液も補充。その後、エンジン何度も始動・停止を繰り返してみて症状が改善されたことを確認し、修理完了となりました。