三重県多気郡明和町 自動車修理・自動車整備

L375S タント

お客様より「ガソリンスタンドでガソリンを入れ、出発しようとしたらエンジンがかからなくなった」とのヘルプのお電話があり、積載車にて引き取りいたしました。お申し出通り、ガソリンスタンドでもエンジンがかからず、引き取り後もエンジンがかかりません。

ノブを回してもキュルキュルとセルモーターの回る音がしませんので、セルモーターが回らないことによりエンジンが始動できない状態です。セルモーターが回らない原因としてバッテリーの問題や、バッテリーからの電気を制御する制御系、バッテリーからの電気がきちんと送られているかなどの電源系など原因となる箇所は多岐に渡ります。エンジンの始動はシフトレバーがPまたはNレンジでしか始動ができないので、Nレンジでも始動できないか確認しましたが始動できず、シフトのインヒビタースイッチではなさそうです。

続いて、エンジンルーム内で点検を行います。セルモーターのリレーに異常がないか、電源は入ってきているかなどを点検しましたが特に問題ありません。残るはセルモーター本体の不良です。

セルモーターはオルタネーターの裏側についており、ほとんど隙間がないためこのままの状態では点検が難しいため、取り外していくことにします。

まずはバッテリーを外します。

セルモーターの取付ボルトのうち上側はバッテリーケースを外したところからアクセスします。こちらも狭いので若干やりにくいです。

続いて邪魔になるオルタネーターを移動させていきます。

オルタネーターを移動させればやっと見えてきます。もう一か所の取付ボルトはこちら側から外します。

車体から取り外したセルモーターです。単体で点検を行ったところ、電気を流してもモーターが回らないためセルモーター本体の不良と断定です。

セルモーターはお客様とご相談の上、動作確認済みの中古パーツを使用することになりました。

セルモーターを取付していきます。

オルタネーターも元に戻します。その他バッテリーや取り外したものを元通りに組み付けていきます。

セルモーター交換後、エンジン始動を試みると何事もなかったかのようにあっさりとエンジンが始動しました。これにて修理完了です。