多気郡明和町 自動車修理・自動車整備

ムーヴ L175S

ダイハツ ムーヴ【L175S】のオーバーヒート修理事例のご紹介です。走行中に赤色の水温マークが点灯したということで入庫しました。

まずはボンネットを開け、ラジエターからの水漏れ等がないか目視点検を行います。ラジエターのサブタンク、ラジエター本体内にはラジエター液が入っており、漏れはなさそうです。

アイドリングで放置して水温の状態をモニタリングします。最近の車は水温計がないため、スキャンツールを使用してエンジンコンピューターから水温信号を読み取って確認します。しばらくすると水温がどんどん上がってきてしまいました。これだけ水温が上がっているのにラジエターの電動ファンが回転する気配がありません。

これだけ水温が上がっても電動ファンが回らないのは異常ですので電動ファン系統の不良を疑います。スキャンツールでラジエターファンの強制駆動を行い、作動点検を行います。これで作動すれば作動制御系統の不良、これで作動しなければ電動ファンモーターの不良が疑われます。点検の結果、電動ファンは回りませんでした。

その他点検を行い、電動ファンモーターの不良が疑わしいので交換を行います。エンジンルーム内のスペースが狭く、作業性が悪いためフロントバンパーを外していきます。

ラジエターファンを取り外すにはラジエターを少し移動させる必要があります。ラジエターは車体のフレームに固定されており、そのままでは動かせませんのでヘッドライトなどの部品を外していきます。

ネジ止めのクロスメンバーなどたくさんの部品の取り外しが必要です。

ここまで外してやっとラジエターが動きます。

やっとラジエターファンが取り外しできました。

ラジエター電動ファンモーターを交換していきます。

外した部品を元通りに組み付けていきます。

ラジエターホースを外した際にラジエター液が抜けてしまったため、ラジエター液の補充及びエア抜き作業を行います。

ラジエター電動ファンモーターを交換後、再度水温をモニタリングします。今度は水温が約93度くらいになったときにラジエターファンが正常に回り、水温が安定することを確認し修理完了となりました。