軽自動車の整備・修理 明和町

ダイハツのタントにお乗りのお客様からの修理依頼です。走行中にエンジンが止まってしまい、その後エンジンがかからないという症状にて入庫しました。

バッテリーが弱っていたためバッテリーを充電後、エンジンを始動してみたところすんなりとエンジンがかかりました。特にエンジンなどの調子が悪いわけでもなく、変な音がしている様子もありませんでした。それらのことからバッテリーの不良、バッテリーを充電するための発電機(オルタネーター)の不良ではないかと考え、点検してみることにしました。エンジン始動直後の電圧を測定してみると、特に問題ない数字が出ていました。

しかし、ヘッドライトの点灯、ワイパーの作動、デフロスターの作動など電気をより多く使用する状況にしてみるとだんだんと電圧が下がってきました。

エアコンの作動も追加したところで12Vを下回ってしまいました。バッテリーの電圧が約12.6Vで、少なくとも充電するために最低13Vは必要になるところですが、バッテリーの電圧さえも下回る状況です。これはオルタネーターが機能しておらずバッテリーの電気を直接使用してしまっている状況です。このままバッテリーの電気を使用し続けると電圧不足になりエンストしてしまうという症状が出ますので、今回のお客様の訴える症状に合致しますので、故障原因はオルタネーター不良と判断しました。

オルタネーターはエンジンの動力を使用してベルトを介して動かしています。

こちらのタントですがオルタネーターを取り外そうとすると、隙間が狭いためそのままでは取り外しができませんでした。

エンジンミッションのリアのマウントを切り離し、エンジンミッションを少し傾けることで隙間を広げ、取り外すためのスペースを作りました。

取り外したオルタネーターと交換する新しいオルタネーターです。新品での修理は高額になりますので、今回はお客様とご相談の上、リビルト品を利用して修理を行いました。リビルト品は中古の部品を分解清掃し、内部の消耗部品を交換後動作確認をしてある部品で新品部品より安価です。中古品とは違い保証もついてきますので安心です。なお、保証もいらないのでとにかく安く修理したいという場合には中古部品での対応も可能です。

新しいオルタネーターを取り付けていきます。

オルタネーターを交換する過程で取り外す必要のある補機ベルトです。オルタネーター駆動ベルト、エアコンコンプレッサーベルトのいずれも摩耗が見受けられたため交換をおすすめさせていただきました。作業過程にベルトの脱着が含まれるため、部品代を追加していただくだけで交換ができます。

装着されていたバッテリーの性能もチェックしました。経年劣化による性能の低下が見受けられたため安心のために交換をおすすめさせていただきました。

新品バッテリーは性能の良いものを選択させていただきました。軽自動車用だと値段が少し上がるだけのためこちらをおすすめさせていただきました。

オルタネーター、バッテリーを交換後、エンジンを始動し、エアコン、ヘッドライト、ワイパー、デフロスターなど電気をフルに使用した状態にし電圧のチェックを行います。電圧の降下もなく安定していることが確認できたため修理完了となりました。