多気郡明和町 クラッチ交換
マツダのAZワゴンにお乗りのお客様からの修理依頼で、加速が悪く速度がなかなか上がらないとのことです。マツダのAZワゴンはスズキのワゴンRのOEM車両ですので、同じ車になります。ミッションがオートマチックではなくマニュアルトランスミッション仕様のお車です。症状確認の為試乗すると、加速が悪いという症状が確認できたとともに、クラッチペダルの遊びに違和感を感じました。おそらくクラッチディスクの摩耗が原因だと感じたためクラッチディスクの交換を行いました。
クラッチディスクを交換するためにはミッションを取り外す必要があります。車種により異なりますが、ミッション単体で取り外しが可能な車種と、エンジンとミッションを一体のまま取り外す必要のある車種とに分かれます。エンジンルームの隙間などを確認してみたところミッション単体で取り外しができそうだったため、今回はミッション単体で脱着を行いました。
まずはエンジンルーム上部から部品の取り外しをしていきます。エアクリーナーケースなどミッションの上についているものを外していかないことにはミッションとエンジンの連結をさせているボルトが取り外しできません。
上からの作業が終われば次は車両下部への作業へと移ります。ミッションの下にはシフトレバーの連結部分などがありますので、それらを外していきます。
エンジンは車両に残したまま、ミッションのみを取り外すためラジエターなどの脱着の必要もなく、取り外す部品などは比較的少なく済みました。
取り外したマニュアルトランスミッションです。オートマチックトランスミッションと違い重さも軽いため降ろすのも一人で大丈夫でした。
クラッチディスクはエンジン側に取り付けられています。クラッチディスクの他にクラッチカバーも同時交換します。
レリーズベアリングももちろん交換します。
取り外したクラッチディスクはやはり摩耗限界まで到達していましたのでこれが原因でした。クラッチの交換は一般的にクラッチディスク、クラッチカバー、レリーズベアリングの3点と車種によってはパイロットベアリングの交換、またクランクシャフトのリアオイルシールまで交換しておくとなお安心です。
クラッチ交換後、試乗を行い症状がなくなったことを確認します。また、ミッションを取り外すために各センサーの配線などを切り離しているためエラーが残っていないかを念のためコンピューター診断をしておきます。問題がないことを確認できたら作業完了です。